この記事では弥生時代の家族の生活様式について触れていきたいと思います。
弥生時代を知る史料の一つである魏志倭人伝に「父母と兄弟は寝るところを別にする」との記載があります。ここから研究者たちは両親と成人した息子が同居することはなく、未婚の娘と成人前の息子が同居していたという仮説が立てています。
この頃の結婚様式はこの家族と同居している未婚の娘に男性が通う、いわゆる妻問婚が行われていた可能性が高いと考えられています。しかし、女性が生涯同じ家に住むということはなく、妻問を一定期間続けたのちに夫または妻の家で同居する、もしくは新しく家を建てたという仮説が有力視されています。
ここで、結婚がこのような形だと成人した男性が成人後、妻問を経て妻と同居するようになるまでの間はどうしていたのか気になったのではないでしょうか?はっきりしたことはわかっていませんが、当時の成人男性たちは生まれ育った家以外の場所で暮らしていた可能性が高く、成人男性の住む若者宿のようなものがあったと考える研究者もいるようです。