結婚の歴史~古代の結婚に関連する言葉~

まず、「ツマ」という言葉から見ていきたいと思います。
「ツマ」とは現代では夫婦でいう奥さんの方を指しますよね。しかし、古代におけるツマが指すのは決して奥さんだけではないのです。古代における「ツマ」とは「継続的に行き来のある、あるいは一対の男女として性的に安定した関係にあった、もしくはある人を指す言葉」で、女性もツマと言われることもあれば、男性もツマと言われたようなのです。

では、「ツマ」という言葉の入っている「ツマドヒ」という言葉にはどのような意味があるのでしょうか。
まず、「トフ」の意味ですが、一般的には女性のもとを訪ねる、という意味だと考えられています。しかし、この「トフ」の「ト」とは「口をきく」という意味があるのです。つまり、ツマドヒはツマと話す→ツマと話すにはツマに会う必要がある。ここから「ツマドヒ」はツマに会いに行くことを指すようになったようですね。

では最後に「ヨバヒ」の意味について考えたいと思います。現代のように夜に女性のもとに這っていくという意味ができたのは最近。そもそも「ヨバヒ」とは「呼ぶ」という言葉が変化したもので本来は名前を呼び続けるという意味だったそう。しかし、女性の名前を呼び続けるということは求愛することに結びつき現在のようないみになったと考えられているようです。

いかがでしたでしょうか。現代でも残っている言葉でも古代では現代の意味と異なっていたり、現代の意味に繋がる意味だったりとても興味深かったのではないでしょうか。

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